お世話になります。31歳、結婚3年目です。一年以上前に初期流産をして
います。その後も妊娠を希望していますが低温期が続く生理不順です。
通院先では3週間低温期が続くと受診するように言われています。一番最
近ではデュファストンで生理はおこらず、プレマリン錠0.625mgとルトラ
ール錠2mgで生理がきました。生理開始5日目からクロミッド50mgを5日間
飲みましたが内診で卵が確認出来ませんでした。続けてフェルチノーム
を4日間筋肉注射しましたが、排卵しませんでした。2週間様子を見る様
にとの事ですが基礎体温は上がりません。この用に薬の効果が見られな
い時は、どの様にすれば良いのですか？内分泌専門の病院に移った方が
良いのでしょうか？それとも、排卵誘発剤の量を増やした方が良いので
しょうか？お忙しい所すみませんが今後の対応方法を教えて頂けるとあ
りがたいです。よろしくおねがいします。

　通常の月経周期では、卵胞ホルモンによって子宮内膜が厚くなり、排
卵によってできた黄体ホルモンによって黄体期(分泌期)の内膜が形成さ
れ、その後、黄体が縮小して黄体ホルモンが低下する事によって子宮内
膜が剥がれて生理(=月経=消退出血)となります。
1）デュファストンは黄体ホルモンです。卵巣がある程度働いて卵胞ホル
モン(エストロゲン)が分泌され子宮内膜が厚くなっていないと、デュフ
ァストン(黄体ホルモン剤)を服用しても生理は来ません。
2）プレマリン錠(エストロゲン製剤)とルトラール錠(黄体ホルモン)で生
理が来たので、排卵障害の程度がかなり強い(2度無月経)状態です(その
ためにクロミッドが効かない！)。
3）クロミッドを内服した後の超音波検査である程度の卵胞発育(径12〜
15mmぐらい)があるとフェルチノームP(FSH単独)の筋注で卵胞発育が容易
に起きますが、径10mm以下だとフェルチノームPの量を増やすか/LHを混
合した排卵誘発剤を使う必要があります。
4）ただし、排卵誘発剤の量を増やすと、卵(卵胞)が数多くできて、排卵
後に腫れたり(卵巣過剰刺激症候群)、多胎妊娠のリスクが高くなったり
、と要注意です。
5）排卵障害の原因は何でしょうか。LH・FSH・プロラクチンの採血の値
を知っていたら教えて下さい。

丁寧な説明をありがとうございます。
フェルチノームPの筋中後2週間基礎体温が上がらなかった為、受診して
きました。デュファストンを2週間分処方され、生理開始5日以内に再来
するようにとの事でした。再来までに、1、クロミッドの量を増やす。2
、フェルチノームPの量を増やす。3、両方同時に行う。どの治療法にす
るか決めて来る様に言われ、副作用の説明も受けました。どれを選べば
良いのか分からないのが現状です。排卵障害の原因は良く分かっていま
せん。06.06.16の血液データでプロラクチン（PRL）は10.1ですが、LH・
FSHは検査していません。自分としては、以前は生理周期も安定していた
為、ゆっくり体の回復（排卵障害を治し）を待ち妊娠したいと思うので
すが、その場合どのような治療方法がありますか。良い参考文献があれ
ば教えて貰いたいのですが。お忙しいと存じますがよろしくお願い致し
ます。

　返事が遅れてスミマセン。ゆっくり回復を待ちたいのであれば、経口
のカウフマン療法(安価で副作用が少ない)を勧めます。
　カウフマン療法には色々な方法がありますが、(当院では)毎日1〜2錠
のプレマリン錠を服用し、毎月決まった時期(例えば、1日から10日間、
15日から10日間、など)に黄体ホルモン剤(デュファストン2錠やヒスロン
2錠など)を追加服用します。軽い排卵障害からけっこう高度の2度無月経
の方でも、デュファストン錠やヒスロン錠の内服開始前後に自然排卵を
して妊娠する事が時々あります(2〜3ヶ月毎の黄体ホルモン服用開始前後
に卵胞チェックをすると良い)。　また採血の結果で、早発閉経(FSHが上
昇しE2;エストロゲンが極度に低下)があると、通常の排卵誘発剤にはま
ず反応しませんので、カウフマン療法が唯一の手段となります(稀に妊娠
する事がある)。

再び丁寧な説明ありがとうございます。気長に治療しながら、授かるの
を待とうと思います。大変お世話になりました。