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Re: No.[629]
投稿者:さのウィメンズクリニック 投稿時間:2008/07/07 [月曜日] 10:41:04
 1)黄体機能不全があるようですね。黄体機能不全になると、1)子宮
の内膜が薄くなって着床しにくい、2)高温期が低かったり短かったりす
る、3)排卵後7日目(黄体期中期)のエストロゲン値やプロゲステロン値
が低い、など、が言われていて、不妊症や流産の原因になるという考え
方があります。確かに、不妊症や不育症の方には黄体機能不全が多く見
られ、それを治療すると妊娠がうまく行く事も多く経験します。しかし
、黄体機能不全の方でも自然妊娠してうまく行く事も良く経験します(反
論として「自然妊娠した周期の黄体機能不全が改善されていたため」と
いう説もありますが)。
 2)黄体機能不全の治療には2つの考え方があります。1つは、排卵した
後の黄体機能を改善する方法で、2通りあり、患者さん自身の卵巣の黄体
ホルモンの量を増やす方法(=hCGを注射して黄体を刺激する方法:排卵時
にhCG1回と排卵後1週間以内に1〜3回)と、外部から黄体ホルモンを投与
する方法(=黄体ホルモンの注射や内服)です。他の1つは、卵胞の発育を
刺激してより大きな卵胞を発育させたり複数個の卵胞を発育させて、そ
の結果、排卵した後の黄体機能を高める方法です(排卵誘発剤=クロミッ
ド等の内服やhMGの注射など)。通常の不妊治療では、両方法(内服による
卵胞刺激と、hCG注射による排卵誘発、その後の内服による黄体ホルモン
補充法)を行うケースが多いと思いますが、排卵が確認されていれば、排
卵誘発法と内服による黄体ホルモン補充法でも良いかもしれません。
 3)内服による黄体ホルモン補充には、デュファストン錠・ヒスロン錠
・プラノバール錠・ルテジオン錠などを処方します(妊娠5〜6週以降の黄
体ホルモンの内服は危険性を考慮してデュファストンのみとします)。当
院ではhCG注射後2日目から内服するように指示して12日間分を処方しま
すが、10〜14日間の服用であれば普通だと思います。
 4)hCGの注射で局所が真っ赤に腫れて痛くなる方が時々いらっしゃい
ます。アレルギー反応だと思います。



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