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Re: No.[341]
投稿者:さのウィメンズクリニック 投稿時間:2006/07/26 [水曜日] 10:42:16
(A) 当院では漢方薬を子宮筋腫に対して使った経験がありませんので回
答が難しいのですが、西洋医学的な見解から説明すると、子宮筋腫で月
経過多症(貧血)や増大した筋腫による圧迫症状などが出現した場合は、
1)経過観察、2)生理を止める点鼻薬や注射薬による偽閉経療法、3)手
術療法(子宮全摘術あるいは子宮筋腫核出術)のいずれかを勧めます。
(B) 漢方薬についてHPで調べててみると、ほとんどの説明が「A子さん、
B子さんにはこんな風に効いた」というものばかりです。西洋医学では数
字が出て「本薬の使用により対象の女性(00人)の筋腫が平均で○○%に
縮小した」とか「対照薬では○○%が増加したが、本薬では○○%縮小
した」という様な客観的な説明があります。筋腫の漢方治療については
下記のHPが最も客観的なようでしたが、「筋腫縮小効果(有または無)」
とありますので「漢方が効かない方もいる」と考えて良いと思います。
(C) 西洋薬や漢方薬を使って手術をしない治療(「逃げきり療法」と呼び
ます)は50才前後で(もうすぐで閉経になる人)に対して行います。治療を
やめると再増大するので、40才では手術になる可能性が高いと考えます
。しかし手術となっても子宮を取らずに筋腫だけを取る筋腫核出術がで
きるはずです。
(D) 普通の医師は、その薬の薬効が100%あるでも「筋腫が大きくなった
のはあなたが薬をきちんと服用しなかったから」とは(そう思っても)言
いません。もう少し柔らかく「筋腫が薬に合わなかったのでしょうかね
エ」ぐらいに留めて、次ぎの治療や手術の説明をすると思います。
http://www.sagamikanpo.co.jp/science/kanpouhouzai.htm
東京医科歯科大 坂本 忍 5)子宮内膜症・子宮筋腫
(抜粋です)子宮内膜症・子宮筋腫には桃核承気湯・通導散・桂枝茯苓丸
・加味逍遥散・当帰芍薬散・温経湯等の駆お血剤が用いられます(假野隆
司、1999)。特に、桂枝茯苓丸では筋腫縮小効果(有または無)、随伴症状
(過多月経、貧血、月経痛、腹痛、腰痛等)の改善が認められています(佐
藤圭男;1979、勝田正泰、稲葉芳一、福島峰子、村田高明、坂本 忍 
他)。副作用軽減の目的で、桂枝茯苓丸+リュープロレリン併用療法も行
われています(千村哲郎、1993)



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