(1)テストステロン(男性ホルモン)は卵巣と副腎から出ています。エ
ストロゲン(E2)はテストステロンから合成されます。テストステロンは
エストロゲン(E2)の原料です。閉経後しばらくした(1年ぐらい)女性の
卵巣は機能していないのでテストステロンもE2も産生されません。
(2)乳がんのホルモンレセプターがダブル+ですので、エストロゲン
(E2)もプロゲステロンも増悪因子になります。
(3)乳がんのホルモンレセプターがダブル+の方にはホルモン補充療
法は行いません。専門的にな説明になりますが、エストロゲンにはE1、
E2、エ3、(最近はE4、E5)が有ります。E1は脂肪組織から産生されて
体内でE2になります(肥満の方は乳がんのリスクが高い)。
E2は卵巣から出るホルモンです。E3は胎盤から出るホルモンです。エス
トロゲンの働きの強さとしてはE2(100)、E1(10)、E3(1)とされています
ので、再発リスクのない乳がんであれば、E3(エストリオール)は使用可
能かも知れません。乳腺外科の先生によっても考え方が違います。
(4)卵巣を残した場合の卵巣がん検診は非常に難しくなります。
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