「初乳」というのがあります。
ヒトに類する哺乳類の仲間では、赤ちゃんは胎盤からIgGという抗体免
疫をもらって、生後6ヶ月分ぐらいの抗体免疫を維持します。赤ちゃん
は生後3ヶ月目ごろから自分で抗体を作り出しますが、その不足する期
間の抗体免疫を持って生まれるのです。その後は、ワクチンや感染によ
って更に抗体産生力が増して、健康に育ちます。家庭で隔離しておくと
必要な抗体が産生されず保育園や幼稚園に通学するようになって必ず病
気にかかりますが、免疫が出来るので、将来の健康のためには必要なこ
とです。
初乳の中にはIgAというタイプの抗体免疫が含まれています。IgAは腸
管免疫の主力です。ロタウィルス(嘔吐・下痢の原因)等の腸管感染を予
防します。また食物アレルギーの改善に役立つと考える医師もいます。
IgAは出産後1週間(5〜7日)ぐらいの初乳に多量に含まれていて、その
後の母乳にも含まれています。私は、第2子希望の方の授乳は「1〜3ヶ
月」間を授乳を勧めています。
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